LANDSCAPE

  • なーんだ
  • そうだったんだ
  • 世界なんて、こんなに簡単なものだったんだ
  • 私、全然知らなかった
  • 私にとって世界は、ただ怖くって、ただ広くって
  • でも、分かっちゃったら、なんだかとっても楽
  • だから言ったでしょ

学校では岩倉 玲音(いわくら れいん)と加藤 樹莉(かとう じゅり)、山本 麗華(やまもと れいか)が楽し気に話している。
その姿を困惑した表情で見つめる瑞城 ありす(みずき ありす)。

その時、ありすの元へ玲音からメールが届く。

「いやなきろくなんてかきかえればいいの」

人は、人の記憶の中でしか実態なんてない。
だから、いろんな私がいたの。
私がいっぱいいたんじゃなくて、いろんな人の中に私がいただけ。

サイベリアではタロウとミューミュー、マサユキがいつもの様に集まっている。
タロウはウェアラブルデバイスを付け、誰かと話している。

「そうか、そうなのか」
「俺さぁ、天使とキスしたんだぜ」

このプロトコル7の採用により、ワイヤードとリアルワールドは、シームレスに情報をシェアする環境になるものと、期待が持たれています。 では、次のメッセージです。

  • レインを好きになりましょう。
  • レインを好きになりましょう。
  • レインを好きになりましょう。
  • レインを好きになりましょう。
  • レインを好きになりましょう。
  • レインを好きになりましょう。
  • レインを好きになりましょう。

人の肉体は、その機能のすべてを言語化し、唯物論の用語によって、余すところなく記述する事が出来る。
肉体も機関に過ぎない。
その物理的な制約が人の進化を留めているのだとしたら、それは人という種の終わりを、居もしない神によって決定づけられている様なものだ。
人の中に刻まれた情報は、その個体が意識を受けて得たものだけではない。
人という種が連綿と繋がり続け、情報をその中に蓄積してきた。
それは、共有されねば何の意味もない、ただのデータでしかない。
人は進化できるんだよ。自分のチカラで。
その為には、まず自分の本当の姿を知らなくてはいけない。
君は自分をなんだと思う。
人と人とは元々繋がっていたのさ。
僕がしたことは、それを元に戻しただけに過ぎない。
君がそれを引き起こしたんだ。玲音。
だから、君は好きな事をして良いんだ。

地下駐車場にいる二人の黒いスーツの男、カール・ハウスホッフと林 随錫(リン スイシー)。

「どうしてこんな事になっちまったんだ」
「俺たちはちゃんと仕事したじゃねぇか」

「秘密結社ごっこが邪魔だったのは、クライアントだけじゃなかったっていうことだ。」
「クライアントは英利 政美(えいり まさみ)と通じていた。」
「いや、その意思は英利のものだったのかもしらん。」
「死んでないんだよ。」
「肉体の有無何て、関係なかったのさ、本当は。」

そこへ黒沢が訪れ、黒いスーツの男達に鞄を渡す。

「これまでの報酬ってわけか。」
「俺たちは嵌められたんだな。」

「そうだねぇ。電線も無くて、衛星がカバーしていないエリア。」
「逃げるんだとしたら、そういう所を探すしかない。」

「何が起こるんだ。」
「デバイス無しで、ワイヤードとリアルワールドを繋いで、どうするつもりなんだ。」

突然、林 随錫が騒ぎ出す、カール・ハウスホッフはなだめようとするが、林 随錫の瞳の中に玲音の姿を見る。
林 随錫は息絶え、カール・ハウスホッフの前にも何者かが迫りくる。

ありすが玲音の家を訪れる。
インターホンを押しても応答がない。
ひどく散乱した家の中へ入り、玲音を探すありす。

ピーピーピーガー
途中、玲音の姉、岩倉 美香(いわくら みか)が立っているも、いつの間にか消えていた。

ありすは玲音の部屋の中へ入ると、コードから這い出てくる玲音の姿が。

「私、自分がおかしくなったと思ってた。」
「でもやっぱり違うのよ。」
「玲音、どうして私だけ残したの。」
「どうして私だけ元の記憶を残してるの。」
「どうして私だけ辛いコトをいつまでも思い出にしてなきゃいけないの。」
「そんなに私の事が難いの?玲音。」

「ありすは、大丈夫だったじゃない。」
「ありすは、私がつなげなくても私の友達になってくれた。」
「ありすだけは、私の友達。繋がってなくても。」
「元々、人間は無意識で繋がってる存在なんだよ。」
「それを繋げ直しただけ。」
「あっちと、こっち側と、どっちが本物とかじゃなく、私はいたの。」
「私の存在自体がワイヤードとリアルワールドの領域を崩すプログラムだったの。」
「ありすだって誰だって、アプリケーションでしかないの。」
「肉体なんていらないの。本当は。」

玲音に触れるありす。

「私、よくわかんないけど、玲音が言ってる事間違ってると思う。」
「こんなに冷たいけど、でも生きてるよ。玲音の体。」

そこへ英利 政美が現れる。ただ、ありすにはその姿は見えず、聞こえない。

「肉体を失う事が怖いのさ。」
「感覚だって脳の刺激でどうにだって得られる。」
「嫌な刺激なんか拒絶すれば良い。」
「楽しくて気持ちが良いことだけ選べばよいのさ。」
「その子が好きだったら、どうしてつなげてあげない。」
「さぁ玲音。おいで。」

英利は玲音に手を差し伸べる。
ありすの眼にも、英利の手だけが見える。

「あなたが出来たことは、ワイヤードからデバイスを解放すること。」
「電話とかテレビとか、ネットワークとか。」
「そういうのがなくちゃあなたは何もできなかった。」

「そうさ。それらは人間の進化に伴って生まれたものじゃないか。」
「もっとも進化した人間は、それにより高い機能を持たせる権利がある。」

「その権利、だれがくれたの?」
「地球の固有振動にシンクロさせたコードをプロトコル7に組み込む事で、集合的無意識を意識へと転移させるプログラム。」
「それ、本当にあなたが考え出したことなの?」

「僕は僕は万能なんだよ。」
「僕は君をこのリアルワールドに肉体化させてあげたんだぞ。」
「ワイヤードに偏在していた君に自我を与え、それに」

「ワイヤードはリアルワールドの上位階層。」
「あなたは、確かにワイヤードでは神様だった。」
「じゃぁワイヤードが出来る前は?」
「あなたはワイヤードが今の様に出来るまでまっていた。」
「誰かさんの代理の神様。」

英利の体がリアルワールドに実体化していき、玲音とありすに襲い掛かる。

「あなたには、肉体なんて無意味なんでしょ」

Spec

絵コンテ・演出:中村隆太郎
作画監督:岸田隆宏
放送日:1998年9月21日
収録:LIF.05

Cast

役:声優
岩倉玲音:清水香里
岩倉美香:川澄綾子
瑞城ありす:浅田葉子
英利政美:速水奨
山本麗華:手塚ちはる
加藤樹莉:水野愛日
黒の男たち:山崎たくみ
黒の男たち:中田譲治
タロウ:滝本啓人
ミューミュー:山本有紀
マサユキ:藤間宇宙
駐車場の男:鈴木英一郎
アナウンサー:伊藤英敏
女の声:古海裕子
DJ:アリ森泉