RUMORS

  • あなたも傷つきたいの?
  • 心をヤスリにかけられるような思いがしたい?
  • だったら、絶対に目を背けないで

ワイヤード上のゲームの中で話すタロウとレイン。

「いるかどうかなんて、誰にもわからないさ。」
「ワイヤードに神様なんて、居ようが居まいがユーザーには関係ないことだもの。」

レインはワイヤード上で橘総合研究所の情報を集める。

「橘総研の様な巨大企業が非合法活動なんてするはずがない。」
「でも噂は聞いた事ある。」

「我々にとってプロトコルは、その存在を普段気にすることはない。」
「しかし今のプロトコル、6世代目もデータのスループットを筆頭に頭打ちになって来ている。」

「第7のプロトコル。それをインフラ化しようとしているのは企業だ。」
「プロトコルを支配する事は、ワイヤードを実質的に経済面で支配出来る、という事だからな。」
「それに対する妨害は必要だし、で、その始末をしているのが、橘総研。」

玲音の姉、岩倉 美香(いわくら みか)は更に様子がおかしい。

食卓では、玲音の父、岩倉 康男(いわくら やすお)と母、岩倉 美穂(いわくら みほ)が並んで座っている。

玲音は飲物を取りながら、両親に語り掛ける。

「この間ね。」
「ある人に聞かれたの。」
「お前は岩倉 玲音か。」
「お前の両親は本当の両親かって。」

振り返ると、両親はただ黙ってこちらを見ているだけで、何も話さない。

登校中、玲音は瑞城 ありす(みずき ありす)に呼び止められる。

「あたしは信じてないんだけど、玲音、違うよね?」

その場に一緒にいた、山本 麗華(やまもと れいか)と加藤 樹莉(かとう じゅり)は信じていない様子。
でも、ありすだけは玲音を信じている。

そこへ、車で登校してくる男の先生。
その姿を見つめながら、逃げ出すありすを樹莉と麗華がからかう。

ワイヤード上では様々な噂を人々が話している。
そこへ、神様と名乗るものがレインに話しかける。

「君は僕を探しているんだろ。」
「神の定義は何かな?」
「世界の創造主?なら違う。」
「世界を司る、万能の支配者。それはかいかぶり過ぎだ。」
「神の定義が、その世界に不変として存在するものとするなら。」
「そうだね。僕はそう呼ばれても構わない。」
「僕はちょっとだけ世界の動きに干渉しているだけ。」

「僕は君さ、君も気づいているだろ。」
「もう一人の君が、このワイヤードにはずっと存在しているんだ。」
「君はそのホログラムに過ぎない。君はただの肉体だ。」

授業中。みんなが玲音を見ている。

  • 「玲音はのぞき屋」

廊下でも、みんなが玲音を見ている。
他の教室からも、みんなが玲音を見ている。
校庭からも、みんなが玲音を見ている。

「噂なんて気にしない!気にしない!」
ありすからのメールに、助けを求める玲音。

「私が何をしたの。ワイヤードで、何を。」
「私の知らない私が、何をしてるの。」

Searching...

ありすの部屋。
ありすは先生を想像しながら自慰にふける。
ふと視界にはlainの姿が。

「ねぇ知ってる?瑞城ありすが誰を好きかって。」
「誰を思っていやらしいことをしてるかって。」

「やっぱり、あんたが言いふらしてたの?」
「噂は本当だったの?」

笑うlain。

「私のこと、そうやってじっと見てたの?」
「私が秘密にしていることとか、私が絶対見られたくない時とか。」
「嘘だよね、玲音。」

笑うlain。

ありすは玲音に幻滅する。

レインとlain。

「誰よあんた。」
「あんたは私じゃない。」
「私はあんたの様なことはしない。」

笑うlain。

レインはとっさにlainへ飛び掛かり、首を絞める。

「わたし~自殺しちゃうんだ~」

「どうして、どうしてあたたかいの。」
「どうして、どうしてあんたの体温を私が感じなきゃいけないの。」

「だって~わたしはれいんじゃな~い?」
「違う。違うよ」

レインの人形がワイヤード上に並ぶ。

「みんな君さ。」
「君はワイヤードにずっと存在していたって言ったろ。」
「君は僕と同じさ。」
「ワイヤードに偏在している。」
「だから、どんなところにも誰の所にも、常に君はそばにいたのだ。」
「他人がひとに見られたくない事も見つめていた。」
「それを君は人に伝えただけ。」
「それは正しいことさ。」
「だって、ワイヤードの情報はシェアされるべきものじゃないか。」

「あんたが言ってる事、全部、嘘だよ。」
「ありす達は見ていたもの。」
「私がいないときに、ワイヤードの私をみたって言っていたもの。」
「私が私自身を認識している限り、私の自我は私の中にある。」
「私がもし、あんたの言う通りだとしたら、みんなが玲音に見られたといった記憶、情報の消去だって出来るはず。」

Deleting...

通学途中、玲音に駆け寄るありす、麗華、樹莉。

「忘れてくれたの?本当に?本当なんだね」

ありすに駆け寄ろうとする玲音からlainが現れ、ありす達に駆け寄る。
ありす達と仲良く話すlainを玲音は見つめる。

「やめて、私は私だよ。」
「私はここだよ。」

lainは玲音に語り掛ける。

「そうだよ。玲音は玲音。私は私。」

玲音の周りには誰もいない。

NAVIに話しかける玲音。

「私は、私だよね。」
「私以外の私なんて、いないよね。」

答えは、返ってこない。

Spec

絵コンテ:中村隆太郎
演出:うえだしげる
作画監督:田中雄一
放送日:1998年8月24日
収録:LIF.03

Cast

役:声優
岩倉玲音:清水香里
岩倉美香:川澄綾子
瑞城ありす:浅田葉子
山本麗華:手塚ちはる
加藤樹莉:水野愛日
デウス:速水奨
タロウ:滝本啓人
S:吉岡久仁子
教師:成田剣
女の声:城間剣
男の声:菅原正志
声:吉田弥生
声:吉田裕秋
声:相楽恵美
声:川中子雅人
声:藤原あかり
声:田中総一郎
声:北島智恵子
DJ:アリ森泉